469人
ドルンカの落雷・燃料火災|469人の尊い命が失われました
あの日から 32 年
1994年11月2日、エジプト南部アシュート県の村ドルンカで、激しい雷雨の中、落雷によって大きな燃料タンクが燃え上がり、洪水に乗った炎が村へ流れ込みました。この災害で、469人の尊い命が失われました。
何が起きたのか
ドルンカは、首都カイロから南へ約320km、ナイル川の西側にある村です。県都アシュートからは数kmの近さにあります。その日、エジプトの広い地域を、数時間にわたって激しい雷雨がおそいました。ふだんは雨の少ない土地に大雨が降り、各地で鉄砲水が起きました。
村の近くには、軍の燃料タンクが並んでいました。そのうち3基のタンクに雷が落ち、航空機用やディーゼルの燃料(1基あたり約5,000トン)に火がつきました。タンクがあった鉄道の土手は、増えていく水でくずれ、燃える燃料が洪水といっしょに村へ流れ込みました。
200軒をこえる家が壊れ、2万人以上の人が、アシュートの町へ逃れたと伝えられています。
数字が語ること
世界気象機関(WMO)の専門家委員会は、2017年5月、気象による災害の「世界の死者数の記録」を初めて発表しました。その中で、このドルンカの災害を「間接的な落雷(雷による火災など)による死者が最も多い災害」と認め、死者を469人としています。この数字は、地域の病院が469人のご遺体を受け入れたという、エジプト保健省の記録にもとづいています。
当時の報道では、「410人以上」「少なくとも475人」「500人以上」など、数字に幅がありました。同じ雷雨による鉄砲水で、周りの地域でも多くの方が亡くなっており、火災による犠牲と洪水による犠牲を分けて数えるのがむずかしかったためです。
- ちなみに、WMO が認めた「直接の落雷」による死者の最多記録は、1975年にジンバブエ(当時のローデシア)の小屋で亡くなった21人です
- ドルンカの469人は、その20倍以上にあたります
忘れないために
雷は空からの一瞬の光ですが、燃料や化学物質のような燃えやすいものの近くに落ちると、大きな災害につながります。ドルンカの災害は、危ない物をためておく場所を、人が住む場所や水が流れこむ場所から離し、雷や洪水にも耐えられるようにしておくことの大切さを、世界に伝えました。
わたしたちにできる備えもあります。雷の音が聞こえたら、すぐに丈夫な建物や車の中へ入ること。大雨のときは、低い土地や川・水路のそばから離れること。ひとつひとつの行動が命を守ります。
犠牲になられた469人の方々のご冥福を心からお祈りいたします。
Never Forget Number では、この数字「469」を記録します。
数字の出典
- 世界気象機関(WMO)「WMO determines highest death tolls from tropical cyclones, tornadoes, lightning and hailstorms」(2017年5月18日)
- ギネス世界記録「Highest death toll caused by lightning (indirect strike)」
- The Moscow Times「Floods, Inferno Kill Over 400 in Egypt」(1994年11月3日)
- Wikipedia「1994 Dronka floods and lightning strike」(参考)
この数字を、忘れないために。
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